チームに多大な功績を残した選手の背番号を、引退後、原則他の選手が着用出来ない番号として、その選手の栄誉を称える永久欠番。選手にとってはキャリアにおいて最も名誉な出来事の1つです。
今回はマイアミ・ヒートを初のNBA制覇に導き、3度の優勝に大きく貢献したドウェイン・ウェイドの永久欠番セレモニーに参加すべく、マイアミに行ってきました。
観戦の準備
スケジュール発表まで
永久欠番セレモニーは多くの場合、その選手が引退した翌年からその後数年の間に行われます。今回のウェイドの場合は、引退した2018-19シーズン終了後すぐに翌2019-20シーズンの開催計画が持ち上がり、最終的にスケジュールが公式発表されたのは、そのシーズンの1月初旬でした。
発表後いち早く旅行計画を立てるためにも、公式ホームページやSNSなどで、チームの情報や現地の記者などの報道をチェックしておくと良いでしょう。
航空券とホテルの予約
永久番セレモニーは通常、開催日の試合のハーフタイムに行われますが、今回のウェイドの場合はフランチャイズ史上最もチームに貢献した選手ということもあり、3日間に渡る特別なスケジュールが組まれました。
公式発表(現地1月8日)からセレモニー当日(2月21・22・23日)まであまり時間が無かった事もあり、航空券も通常よりも高く、さらにホテルの価格も日を追うごとに上がっていきました。なんとか渡航スケジュールを確保し、先に日ごとに価格が上がる航空券とホテルを確保した後に座席選びに入りました。
セレモニーを観戦する座席について
観戦チケットに関しては通常よりも価格が上がっていたものの、即座に全てが完売するという事はありませんでした。
ただ、セレモニーはアリーナ正面側(カセヤ・センターではセクション118-119側)に向かって行われることが多いため、なかなか正面前方の座席のチケットは出てこず売りに出されたとしてもかなり価格は上がっていました。
座席表:https://tixis.co.jp/seat/nba/seat_nba_mia.pdf
そして過去のセレモニーの映像をチェックしてみたところ、コートサイドにカメラマンやスタッフ・関係者がいたため、コートに近ければ近いほど迫力が増す試合観戦とは異なり、あまり前方過ぎてもセレモニーが観づらくなってしまうという可能性を考慮する必要がありました。
そのため、まずはセレモニーを正面側で見るということを最優先し、座席の候補を真正面のセクション118-119で少し角度のある10列目前後の座席。もしくは、正面よりは比較的前方のチケットが入手しやすい正面ややコーナー寄りのセクション117、120のどちらかに絞ることにしました。ただ、セクション117や120の場合、同じセクション内でも中央寄りの座席を選ばないとセンターサークル周辺で行われるセレモニーからは遠くなってしまいますので、その点は注意が必要でした。
チームによって、スピーチの際の立ち位置や家族・関係者の座席の有無などが異なりますので、過去の映像などを参考に座席を選びましょう。
永久欠番セレモニー
今回のセレモニーは、チームメイトや関係者と共にウェイドの足跡を振り返るシーズンチケットホルダー限定の初日、ハーフタイムに永久欠番セレモニーを行う2日目、そしてウェイド制作した新作ドキュメンタリーをESPNでの放送に先駆けて先行上映する3日目というスケジュールでした。
初日
イベント初日、会場に行ってみるとアリーナの周辺はウェイド一色。キャリアの様々なハイライトで飾り付けられているアリーナの様子に感慨もひとしおです。
当初、初日のイベントはシーズンチケットホルダー限定となっていましたが、開催日の前日に4階席限定で一般にもチケットが販売されることになりました。
こちらはセレモニー初日の会場の様子。通常の試合とは異なるコンサート形式の配置でした。
さらに開場後、4階席だけでなく3階席も開放され、より近い位置でセレモニーを観ることが出来ました。
様々な映像、多くのゲストを交えて関係者と共に当時を振り返るインタビューが行われた後、最後は翌日のセレモニーに先駆けてウェイドのバナーが公開されるなど、関係者と共にウェイドのキャリアをたっぷり振り返る贅沢な時間を過ごすことが出来ました。
2日目
いよいよ待ちに待った永久欠番セレモニー当日。今日の主役であるウェイドが会場に登場するとアリーナは大歓声につつまれ、他にもクリス・ボッシュやレイ・アレンなど多くの関係者が会場に駆けつけていました。試合はハーフタイムまでに大差をつけセレモニーへ。
バナー掲揚
ウェイドのスピーチの様子
これまでウェイドを支えてきたコーチ、チームメイト、家族や関係者、そして最後にファンに感謝の言葉を述べて、大歓声のなかウェイドの感動的なスピーチは終了となりました。
3日目
当日アリーナに行ってみると、コートには昨日天井に吊るされたバナーが下りており、参加者はそのバナーや今回上映されるドキュメンタリーのポスター、さらにセレモニーを記念して作られたモニュメントと記念撮影する時間が設けられていました。
その後、ウェイドと共同制作者でありカメラマンのボブ・メテルス氏のインタビューを聞いたのちドキュメンタリーの先行上映となりました。
終了後、会場上段で先行上映を見守っていたウェイド達にスタンディングオベーションが送られ先行上映会は幕を閉じました。
3日間を通して、様々な形でウェイドと共にキャリアを最初から最後までを振り返ることがでた今回のセレモニー。本当に忘れられない素晴らしい思い出になりました。
永久欠番セレモニーは、選手にとってもファンにとっても一生に一度のイベントです。応援してきた選手の晴れ舞台を、ぜひ現地で体験してみてはいかがでしょうか。